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こんにちは、ヤツです。弊ブログも公開から4年目を迎え、記事数もゆるゆると増えてまいりました。応援ありがとうございます。
… 経年劣化もあって、画像レイアウトの崩れなどをメンテしていたら大事なことに気が付きました。というのも、本筋としての全体コンセプトやビジュアル関係の詳細について、少々説明が不足していた気がするのです。汗
4年目のスタート記事になりますが、先ずは全体コンセプトなどを再度周知しておきたいと思います。
この記事の目次
『モノコト・感性研Q所』の全体コンセプトやビジュアル関係
こちらのブログは、私のライフワーク活動の表現の場として開設しました。その以前から、下調べや資料の収集は進んでいたので、全体コンセプトやビジュアルを考えるのは楽しかった記憶があります。
全体コンセプトについて
プロフィールに記載もしていますが、以前から『物やサービスを売り買いする人々の営みや文化』って興味が尽きないくらいに面白く感じていました。単純にお買い物って楽しいですよね。笑
そんな人間らしい営みであるお買い物は、「①買い手側」と「②売り手側」の両者がいて成り立ちます。その両者をそのままカテゴリー分類に用いました。
「①買い手側」については、戦前から敗戦を経て成熟した「消費社会の変容」が主な関心となります。
「プロローグ前編」の記事で使用した図となりますが、先ず図の左側(世界の動向)から右側(マーケティング業界)へ影響が波及していく様子をイメージした図です。この過程で真ん中らへんの「消費社会」も影響を受け、変容していきます。
(※上図の「③」は当該記事の文脈上のものなので、ここでは無視してください)
この左右の繰り返しによる「らせん的な発展」によって「①買い手側」が変容(≒成熟)すると、「②売り手側」も機敏に変容しないと、まるで商売にならないと想像が働きます。
…そして、敗戦後に辛苦を味わった「①買い手側」が高度成長期を経て、大きな意識変化が現れました。
内閣府による「これからは心の豊かさか、まだ物の豊かさか」という世論調査によると、昭和51年(1976年)ごろに「物の豊かさ」と「心の豊かさ」が拮抗して、ついには逆転しています。高度成長期の大量生産・大量消費を経て、「①買い手側」は本当の豊かさを模索しはじめたのでしょう。
そんな空気が漂いはじめた1970年代後半から~1980年代、今や伝説ともなったセゾングループが栄華の頂点を迎えていました。
セゾングループの打ち出す文化戦略やイメージ戦略は、高感度な人を中心に社会現象にまでなります。しかしこの栄華は長続きせず、バブル崩壊と共にはかなく散ってしまいました。また、この頃に盛んに議論された「消費社会」イメージも偏った論調が多く、全体をうまく捉えていなかった感があります。
…とはいえ、この時期に提唱された「モノ, コト」や「感性」といったコンセプトなど、今見ても実験的かつ革新的な試みもあり、大変ユニークな時代でありました。この時代独特の魅力にひかれた経緯もあって、私のライフワークの総称を『モノコト・感性研Q所』としました。
(まじめに研究されている方に失礼と思い「Q(question)」表記に。)
「①買い手側」が変容して、セゾングループのような革新的小売り企業も現れました。しかし、1990年代のバブル崩壊を機に、その後の日本の景気は後退してしまいます。
日本特有の現象かもしれませんが、不景気になると「これまでの私たちは正しかったのか?」と自浄作用が働きます。バブル崩壊後やリーマンショック後にも散見されました。そんな状況下から、経営者やビジネスパーソンらが心の拠り所や指針を求める際、「日本の商道徳」に回帰する傾向が多く見られます。
しかし「②売り手側」の一部の界隈に、そんな「商道徳」なんてキレイゴトを言ってて儲かるのか?ビジネスは儲けた者が勝ちだ!という主張があることも承知しています。
… 多くの人は、何をしても良いとは言わないでしょう。しかし(犯罪行為は論外として)悪徳商法を区分けする線引きって、どこにあるんでしょうか? その辺りを掘り下げる為、「②売り手側」では「日本の商道徳」を私なりに整理してみようという試みです。
これらの「①買い手側」「②売り手側」を通して、日本の”商い”の歴史に触れてみようと思います。そのような意味合いから、トップの画像には下記の文言(キャッチフレーズ)を設定しました。
『日本人が積み上げた、”商い”の歴史。\ 買い手は成熟したが、売り手はどうなった?/』
ロゴについて
実はブログの開設当初から、ロゴのイメージがあまり出てきません。記事も増えてきたら、何か思いつくかな~と気長に構えていたのが実情です。
(今のところ、テキスト文字でも特に違和感を持っていません)
もし今後ロゴの設定をしたら、ここに記す所存です。
ビジュアル関係について
ブログのトップに配置している画像は、両国の江戸東京博物館さんに展示されていた「三井越後屋江戸本店」の模型の一部を撮影したものとなります。お相撲さんに目が行きがちな画像です。
こちらは(言わずもがなですが)現在も日本橋に本店を構える三越さんの前身ですね。店前(たなさき)には、「丸に井桁三」で知られる店章の大のれんがかかっています。
三越さんは、三井の元祖・三井高利による創業は1673年(延宝元年)の、今年でちょうど350周年!を迎えた日本を代表する老舗小売業です。井原西鶴による江戸時代の大ベストセラー経済小説集「日本永代蔵」にも、高利をモデルとした一章があります。
◆ 井原西鶴も「大商人の手本」と絶賛
出典:「新版 日本永代蔵 現代語訳付き」角川ソフィア文庫(巻一の四「昔は掛算今は当座銀」, 1-4より)
「これはまたうまい商いの道はあればあるものである。三井九郎右衛門という男は、手持金の威力で、昔の慶長小判とゆかりのある駿河町という所に、間口九間、奥行四十間に棟の高い長屋造りの新店を出し、すべて現金売りで掛値なしということに定めて四十人余りの利口な手代を自由にあやつり、一人に一種類の品物を担当させた。」
「日本永代蔵」で井原西鶴が描写しているように、三井越後屋は斬新な売り方で大店(おおだな)へと成長しました。その代表的な売り方として、5点挙げたいと思います。
- 店前売り(たなさきうり)
- 現金掛値なし(げんきんかけねなし)
- 正札販売(しょうふだはんばい)
- 切り売り
- 仕立て売り etc…
この時代の呉服屋の上得意客は、もちろん大名や武士などの富裕層です。当時は屋敷や得意先に商品を持ち込み、支払いも掛売り方式の盆暮れ(2回)だったため、価格は高くなり集金の手間コストや未回収リスクも隣り合わせにありました。
… そこで三井越後屋は、店前で現金取引制を導入し、掛け値なしの正札販売を始めます。その結果、どんな客も同じ値段で(安く)買えると、大繁盛となりました。
弊ブログのテーマにぴったり収まりましたが、実はそもそも最初から「三井越後屋江戸本店」の模型をイメージしていたわけでは無かったんですよね。
そもそも別で使おうとしていた下記ビジュアルとの対比(現在 ⇔ 昔)になる素材を探していました。有料の素材も良いのが無いので、色々と探しまくったのが正直なところです。笑
江戸東京博物館さんは、2022年4月~2025年度(予定)で大規模改修工事期間に入っています。リニューアルオープン後、「三井越後屋江戸本店」模型が再度展示されるかは不明なので、撮影出来て本当に良かったな~と思う次第です。
固定ページのビジュアル(全体コンセプトを踏襲)
用でも無い限り訪問しないページを、固定ページとして投稿記事から独立させています。
一応、これらのトップにもそれなりに意味のある画像を選定しました。
「プライバシーポリシーと利用規約」では、江戸時代っぽさの残る「商家の帳場(ちょうば)」のイメージを使用しました。
加工前の画像が、下記になります。先ほどの「三井越後屋江戸本店」は江戸を代表する大店(おおだな)ですが、こちらは奥に見える土間や手前の机の距離感から小店(こだな, こみせ)と伝わります。
向かって右側に「大福帳(だいふくちょう)」が置かれています。こちらは顧客管理に使われた帳簿で、誰それにいくら掛売りしたと記されたものです。机の周りには格子が置かれ、このスペースが帳場であるという結界として仕切られています。机上の算盤(そろばん)も味が出てて、良い感じですね。
「お問合せフォーム」では、現代に近い昭和時代のイメージとして「商業界会館ビル」のエントランス部分を使用しました。
加工前の画像が下記となります。「商業界会館ビル」はかつて、東京タワーそばの飯倉交差点に面していた6階建ての建物です。現在は解体され、残念ながらもうその姿はありません。
このビルは全国の商人たちから、雑誌「商業界」主幹・倉本長治のために建てられました。倉本長治は敗戦後の不誠実なヤミ商売が横行していた状況を憂い、日本の商業を本道に戻そうと注力した人物です。
戦後は GHQによって要職に就くことが禁じられたため、有志による雑誌「商業界」に外部執筆という形から参画します。「商人である前に、より良き人間であれ」と、日本の商業を本道に立ち戻すべく奮闘しました。… 昭和41年(1966年)3月、念願だった「商業界会館ビル」が完成します。全国の商人の浄財によって建てられた、戦後商人の殿堂とも言えるビルです。
その後2020年3月にて、雑誌「商業界」は休刊。2023年6月には、「商業界会館ビル」も解体が完了しました。
エントランスに掲げられていた「店は客のためにある」は、倉本長治のことばとして知られています。このことばは、『日本人が積み上げた”商い”の歴史』を考えるうえで極めて重要と私は思います。
投稿記事のビジュアル(実はお気に入り素材を使いまわし)
投稿記事はいわゆる「ブログ記事」なるもので、現在は4カテゴリーの記事構成になっています。(①と②は全体コンセプトで前述しましたね)
- ☆彡 ヤツの見解
- ①買い手(消費社会の変容)
- ②売り手(日本の商道徳)
- ◇ 雑記とか何か
… 実は開設時の記事(タグ分類「◆ プロローグ(はじめに読む)」)で使用したこの画像、全ての投稿記事でトリミングして使いまわしです。笑
有料・無料の何か所かの画像素材サイトを当たっていたら、「和紙に金箔を重ねたイメージ」っぽい上記の画像に巡り合えた次第です。
他に曲線を駆使した類似画像もありましたが、直線で重ね合わせたこの画像が相当気に入ってます。全体コンセプトの『日本人が積み上げた”商い”の歴史』のプロローグにふさわしく、ベースになる和紙やお金をイメージする金箔で表現できました。
実際の加工で表現できるか知りませんが、とにかく私のお気に入り素材です。
各カテゴリー記事では、前述の汎用素材の無地部分をトリミングして活用しています。(主な作成ツールは Canvaの有料プランで、素材にタイトル文字を加えています)
「①買い手(消費社会の変容)」では、センターに青い六角形を配置しました。この青いカラーの意味合いは、もちろん前述のセゾングループですね。
「②売り手(日本の商道徳)」では、センターに黄色い円形を配置しました。お金のイメージを通して、商道徳を表現しています。
いよいよ2024年7月に、新1万円札が流通します。その肖像に決まった渋沢栄一を中心に、石田梅岩, 倉本長治らが「日本の商道徳」の主流でしょう。彼らの思想に大きな影響を与えた『論語』『孟子』にも、当カテゴリーでしっかりと向き合います。
「◇ 雑記とか何か」は、和紙の地そのままです。笑 主カテゴリーに入り切れない、関連記事をこちらに集めています。
渋沢栄一を主人公に据えた 2021年NHK大河ドラマ「青天を衝け」まとめも、このカテゴリーに入れました。弊ブログの本筋とは少し外れるので、階層下の全41話の主要 Twitterまとめ記事群(全15記事)はパスワード保護にしています。(記事一覧に表示させない為)
もちろん公式ロゴは使用できないので、昭和書体さんの「闘龍」を購入して作成しました。
新カテゴリー「☆彡 ヤツの見解」を追加
前提としたまとめ記事や関連も増えた来たので、2023年1月に新カテゴリーとして「☆彡 ヤツの見解」を新設しています。
当初は、暫定的に孔子の素材を加工して、文字を重ねたトップ画像を使用しました。
全体コンセプトをくくる 『日本人が積み上げた、”商い”の歴史。\ 買い手は成熟したが、売り手はどうなった?/』の下地になるので、孔子や「論語」イメージも特に変ではありません。
とは言え、「②売り手(日本の商道徳)」色がかなり色濃く出てしまうので、「①買い手(消費社会の変容)」が重要では無い感じもしてしまいます。
… ということで、2024年1月~下記のように改めた次第です。
例の和紙地に、自分のプロフィール画像2種を配置しました。透明度をそれぞれ10%前後にしての、雰囲気作りです。「三井越後屋江戸本店」の模型と現在(スマートフォン時代)のお買い物イメージを対比させたように、「現在 ⇔ 昔」の対比は全体コンセプトとも乖離しないでしょう。
自分の見解をブログで表明するんだから、自分の顔を使うのはまぁ当たり前と言えば当たり前ですよね。とはいえ、この画像を作成しながら変な笑いがこみあげて来ました。笑
… そんなかんなで、全体コンセプトやビジュアルの選定を改めて説明を加えました。今後ともよろしくお願いします!